強すぎる経営者 ~万一が「今」起きたら~

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こんにちは、マーケティング部の小林です。


事業承継は、多くのオーナー経営者にとっていずれ訪れる一大行事です。

そのための事前準備には、様々な検討事項があります。

その一つに、後継者問題が挙げられます。


・息子に会社を継がせたいけれど不安がある

・後継者を決めかねている...

こういった不安をお持ちの経営者も多くいらっしゃるとお聞きします。


今回は、後継者が決まらないうちに万一が起こったことで

会社経営に悪影響を及ぼした事例についてご紹介いたします。



<目次>
・強すぎる経営者
・原因と解決策
・おわりに




強すぎる経営者

C社は創業40年の地域密着型建材卸売会社です。

創業社長は80歳を超えていましたが、健康面での問題もなかったため

とりあえず相続の準備をしつつ、もし自分に何かあったときは

営業部長に息子を支えるようにお願いしていました。


ところが、突然、社長が亡くなってしまったのです。

その結果、急遽、心許ない息子が社長を継ぐことになりました。

生前に創業社長から言われていた通り、

営業部長は何とか会社が安定するように息子を支えましたが、

それも長くは続きませんでした。

では、なぜ続かなかったのでしょうか。


それは、前社長と現社長で社員との向き合い方に大きな違いがあったからです。

社員との対話を大切にする前社長と、

給与と制度で組織を作っていこうとする現社長。


結果、社員たちは昇給や福利厚生をいたずらに主張するようになりました。

現社長は要望に何とか応えようとするものの、

売上は徐々に下がり始め社員も働かなくなっていったのです。



原因と解決策

●原因1:後継者を決めなかった

この事例の場合、創業者は経営の仕方にこだわりがあったので

後継者の理想が高くなってしまい、後継者を指名しないまま亡くなってしまいました。

具体的な準備もなく、いきなり社長といわれても

後継社長も社員も戸惑ってしまうばかりです。



●原因2:組織の求心力

中小企業の場合、創業社長のカリスマ性や人情についてくる社員が多くいます。

それが求心力となり強い組織が成り立つのです。

この事例の場合も、創業社長に恩義を感じている社員が多かったため、

創業社長とは違う現社長に、社員がついていかなくなってしまったのです。



●未然に防ぐためには?

「後継者を決められない社長」はとても増えています。

後継者に不安がある場合、3つの対策が考えられます。


1:後継社長を早めに決めて、後継者の組織を作る

2:M&Aをして、経営主体を変更する

3:家族にはお金を、社員には経営権を渡して分離する



後継者に不安があるからこそ、早めの決断・準備が重要です。



おわりに

いかがでしたでしょうか。上記の事例を通して、重要なのは、

万一を想定してリスクを洗い出し、念入りに準備しておくことだと言えます。


この事例では、会社と社員がもめるところまではいきませんでしたが、

最悪の場合、もめてしまうリスクも十分考えられます。


しかし、あらゆるリスクをどのように想定すればよいのでしょうか?



弊社では、現状から相続リスクの危険度を診断する「もめない診断」を行っております。

該当の項目にチェックを入れることで、貴社に内在する相続のリスクがわかります。


これを機に、まずは貴社の相続リスクの洗い出しをしてみてはいかがでしょうか。

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